憶えたはずなのに、忘れてしまった。
昨日憶えたことが思い出せない
憶えようとするときにこのように感じることはありませんか?
そして、そう思いだすと何度覚えなおしても覚えられない自分に落ち込んでしまったり記憶力が悪い人間だと思ったり。
しかし、実は記憶するという行為を考えていくうえではこの「忘れる」「思い出せない」という状態はごくごく普通のことです。
記憶の結晶化を理解する
例えば、アフリカにある「ケニアの首都はナイロビ」、ということを覚えたとしましょう。
あなたはこのことを1回で覚えていることができるでしょうか?
もちろん既知の事実であったり、学習したことがあれば覚える、あるいは思い出すことは容易です。
では、同じアフリカにある「レソト王国の首都はマセル」ということを覚えたいとします。
恐らく多くの方が初めて聞くのではないでしょうか?
そしてこれを1回で覚えるのは自身との関連性も、インパクトもないのでとても難しいでしょう。
そのため覚えなおすために何度も反復する必要があるはずです。
この時、記憶回路の中では一度、「アフリカにあるレソト王国の首都はマセル」という情報を記録します。
しかし、インパクトも弱く思い出す回数も弱いので記憶回路のネットワークは途切れてしまいます。
この時大切なことは途切れるだけで消滅するわけではない、ということです。
私たちの脳にはこのように、途切れてしまって忘れた、思い出せない記憶が、大量にあります。
これを記憶の結晶化といいますが、この結晶化された記憶は次に学習しなおすときの核となり、前回の時よりも覚えやすくなっています。
こうして新しく覚えることや忘れることは記憶の結晶化によって忘れられていきますが、結晶として残っているがために以前よりも覚えやすいものになります。
結晶化された記憶を核にする
つまりこの結晶化の性質を生かし、繰り返し覚えなおすことで、だんだんと結晶化されたものが記憶回路として定着し、より強固で記憶しやすい思い出しやすい記憶になっていくのです。
忘れてしまったから駄目だ
思い出せないから記憶力が悪い
そのように考えず、忘れることも記憶の一歩と思って何度も覚えては忘れるという工程を繰り返してください。
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